社会福祉法人聖愛学舎・玉川保育園(昭和43年認可)は、キリストの愛と奉仕の精神と全人教育の理念を柱として、地域社会の要望に応えながら、人間形成の基礎である幼児教育の任を果たすことを願い開設されました。「人は人によりてのみ人となり得ベし、人より教育の結果を取り除けば、全く無とならん・・・」と哲人カントは言われましたが、人生の土台がつくられる幼児期には、人間文化の全てを盛る教育が与えられなければなりません。玉川保育園では、次代を担う子どもたちが明るく元気に今日を生き、困難を乗り越えて、人々から愛され続けることを心より願っています。




「教育とは人が人になることを助けるわざである」と言われ、 聖愛学舎の保育者も、子ども達が成長するにつれ真の人間性をもった“魅力ある人”に育って欲しいと常に願いながら、保育活動をしています。キリスト教保育では、保育者、子ども達、家族など人間は皆“神さまによりつくられたもの”であるという考えのもと、神さまと正しい関係になっていなければ、幸せな人生はおくれないとの立場に立っています。そこで“神さまは私達人間を深く愛してくれている”ということを、子ども達に知らせることが必要となります。子ども達は家族や保育者に守られ、その安定した関係を通して、自分がかけがえのない存在であることを知るようになり、自分自身について他者との間にも信頼感がめばえていきます。キリスト教保育はイエスさまの啓示された神の愛に気づき、愛と信仰をもって神に応答していく人になることを祈りながら行なう保育なのです。





全人教育とは玉川学園の創立者小原國芳先生が提唱された教育の理念で、本山玉川学園はもとより、あらゆる分野で多くの弟子達により実践されています。教育の内容には、人間文化の総てを盛らなければなりません。すなわち、学問・道徳・芸術・宗教・身体・生活の6方面を欠くことなく盛ることと言えます。学問の理想は真、道徳の理想は善、芸術の理想は美、宗教の理想は聖、そして身体の理想は健、生活の理想は富、従って 教育の理想は、真・善・美・聖・健・富の6価値を創造することと言えるのではないでしょうか。全人教育とは、この6価値を調和的に成長させ、知性・感情・意志の円満なる陶冶をめざす教育のことなのです。また、反対の合一(大胆で細心で、朗らかで淑やかで、気はやさしくて力持ちでというように、相反する二面をひとつにし、人間味あふれる人を目指す)、個性の尊重 (竹は竹の、百合は百合の、松は松の本性を、太郎は太郎の、花子は花子の唯一無二の本領を発揮した時が最も美しい)、労作教育(百聞は一見に如かず、しかも百見はー労作に如かず、自ら考え、試みて行なうことが大事)を柱に加え大切にしています。




遊びは天性である
くつろいだ雰囲気の中で、伸び伸びと遊ぶことに保育の主眼をおいています。遊びは子ども達のたくましい体と望ましい心の発達に欠くことのできない栄養源なのです。

幼き日に汝の造り主を覚えよ
子ども達は毎日行なう朝の礼拝や、牧師さんの聖書のお話を通して、誰にでも親切で、素直に感謝できる心を自然に育てていきます。

生命の大切さを知らせる
動物の飼育や植物の栽培などを日常的に行なっています。豊かな四季の移り変わりを子ども達自身が肌で感じ、自然の持つ不思議さや、生命の大切さに気づいていきます。

やはりしつけも大切なこと
天真爛漫で純一な子どもらしい心を大切にしながら、日常生活に必要な基本的習慣や態度といったものを、子ども達の発達段階に応じて、確実に習得させていきます。

思考力の芽生えを培う
子ども達の持つ興味や関心を大切にして、自主的、自発的に遊びや仕事を行なうように促し、思考力の芽生えを培っていきます。

道徳性を育てる
友達との集団生活や共同作業を通して、自主、協調などの社会的態度や、まわりに迷惑をかけないなどといった、道徳性の芽生えを大切に育てていきたいものです。

豊かな情操と創造性を育む
音楽リズムや絵画、工作、劇や英語遊び等の様々な表現活動を通して、豊かな情操と創造性を身につけ、発達段階に応じて、正しく豊かな言葉も習得していきます。

行事を大切に
伝統的な行事を大切にしています。子ども達は行事に参加することにより、家庭や地域そして社会とのかかわりを有意義に体験していきます。

総合的な指導を
子ども達ひとりひとりの生活経験に即して、その興味や欲求を生かしながら、かたよりのない総合的な指導を行なうよう配慮しています。

家庭教育と保育園
保育懇談会や個別面談を通し、専門的な立場から、幼児の特質や育児のあり方などを総合的に解説し、家庭教育と相まって、保育の効果を上げるよう心掛けています 。













自由遊び

朝の挨拶、持ち物の整理も早々に『自由遊び』が始まります。「身体の疲れるほど一生懸命に遊ぶ子どもは、成長の過程で他人の立場を考えつつ自分の幸福を増進するような、落ち着いた有為な人間に育つ」と言われるように、自由遊びこそ保育の原点です。自由遊びの時間は生活陶冶の場で、性格形勢や社会性、そして運動機能などの発達を促す大切な時間です。

保育目標に沿った望ましい活動

『保育計画』に基づいて、担任の指導のもとクラス別の活動がはじまります。四季の移り変わり、生活、行事等も加味され、環境設定を重視して、テーマにそって自主的に活動に参加できるよう、工夫配慮をしています。

休息

昼食の後には、静かな雰囲気の中でお話などを聞きながら午睡に入っていきます。真剣に遊んだ子ども達のやすらぎの時間であり、午後の活動のためのエネルギー蓄積の時間でもあります。



礼拝

後片づけが終わると礼拝です。賛美歌を歌い、お祈りをし、聖書のお話を聞いて、感謝の心を育てていきます。子ども達の心情陶冶の場で、自由遊びの活発さとは異なり、子どもなりに自分の心を見つめる大切な時間でもあります。


昼食

いよいよ、お待ちかねの昼食です。
季節感を大切にし、新鮮な材料だけを集めた『完全給食』です。献立については毎月検討が加えられ、栄養のバランスはもちろん、盛りつけ方にいたるまで配慮がなされています。保育園での昼食は一緒に食事をする楽しさのほか、マナーや感謝の気持ちの育成、偏食の矯正、そして普段目につかない性格の発見等にも大きな役割をもち、大切な保育活動のひとつとなっています。


その他

クラスの中には小さなグループがあります。協力しながら、お当番・お手伝い・遊びなどを行い、自然に社会的態度が身につくよう配慮しています。
週に一度は合同礼拝があります。牧師さんの聖書のお話を聞き、感謝の気持ちを育成すると共に、話を聞く態度や道徳性の芽生えを培うといったねらいがあります。
4歳児になると、米国宣教師の指導による『英語遊び』が行われます。遊びの中から幼児ならではの正しい発音を身につけ、言語生活を豊かにすると共に、遠い外国への関心を深めていく時間でもあります。
天気の良い日は、屋外で身体表現・リズム運動・体育遊びなどを積極的に行っています。また、散歩も多く取り入れ、子ども達の世界を少しづつ広げていくよう配慮されたプログラムとなっています。
聖愛学舎では『環境による保育』、環境設定を重視した保育を大切にしています。とりわけ『人的環境』には注意をはらい「教え込む保育者は下の下」を信条に、”魅力ある保育者”を目指して、正しい愛情、知性・技術の習得に積極的に取り組んでいます。






 イエスは幼な子を呼び寄せ、彼らの真ん中に立たせて言われた。よく聞きなさい。心を入れかえて幼な子のようにならなければ、天国に入ることはできないであろう。この幼な子のように自分を低くする者が、天国で一番偉いのである。また、誰でも、このようなひとりの幼な子を、私の名のゆえに受け入れる者は、私を受け入れるのである。
 あなた方は、これらの小さい者のひとりをも軽んじないように気をつけなさい。
マタイによる福音書18章2節〜10節

基本理念
 玉川保育園は昭和43年開設されました。キリストの愛と奉仕の精神を踏まえた全人教育の実践の場であり、地域社会の要望に応えながら、人生の土台がつくられる乳幼児期の子どもたちに相応しい環境を整え、その中で日々質の高い保育活動を行うことを目指しています。
 
環境による保育
 子どもたちの成長に大きな影響を与えるもの、それは、子どもたちを取りまく環境です。中でも最も重要なものは子どもたちを取りまく人的環境(保護者・保育者・地域の人々など)です。保育園に限って言えば、何より職員の質が問われるのです。子どもたちの保育を担当する人は、人間的な魅力ある人でなければなりません。
 玉川保育園では職員採用時の新人研修からOJT、大学の夏期セミナーや法人内合同研修会など、各種の研修やきめ細かい職員指導を行なうと共に、職員会や保育委員会等での活発な意見交換を行なうことにより、全職員が保育者としての正しい愛情と高い保育技術を身につけて、子どもたちと接することができるよう、日々努力を重ねています。
 平成元年には園舎の全面改築を行い、園庭・園舎・教具・教材なども含めた物的環境も整い、より質の高い保育を提供できるようになりました。

環境方針の策定にあたって
 今、私たちが住む地球は大きく変化しています。人間の営みに端を発すると言われる地球の温暖化や動植物の種の絶滅、文化や宗教対立による紛争、貧富の格差等々、特にこの100年間で地球とそこに住む生物は大きく傷つけられています。
 玉川保育園の環境方針策定にあたりまず考えたことは、単なるお題目に終わることなく、玉川保育園に通う子どもたちが保育園という環境の中で日々生活することにより、自分自身を大切にすると共に他に親切な心を持った子どもになってくれるよう、また、人だけでなく周りの動植物や地球環境のことなどにも心にとめて、考え・行動してくれるような、そんなたくましい体と望ましい心を育てることに役立つ、玉川保育園らしい環境方針とは何か、そのための仕掛けとは何かということを考えることでした。
 
玉川保育園の物的環境
 玉川保育園は「地球にやさしい保育園」を目指しています。園舎の改築を機に、また、その後の改修にもその様な発想を積極的に取り入れて、子どもたちの生活の場である保育園が、ささやかであっても地球環境を意識した、更に魅力ある空間として活用されるよう、物的環境の充実にも力を入れて来ました。
 具体的には、園舎中央の中庭部分の屋根はガラス屋根で、昼間は照明器具の点灯の必要はありません。屋根の最上部にはスプリンクラーが設置され、バルブをひねると小雨状の水が屋根を覆い、水が蒸発する際に屋根の熱を奪い取るという「打ち水」機能を持たせています。
 2棟に分かれる園舎のメインの屋根は、赤外線を反射する遮熱塗料が施され、データ上ではありますが、屋根の表面温度は10度C以上低くなると言われています。太陽の位置や見る角度により異なりますが、スプリンクラーの水は「虹のバリアー」が園舎の屋根全体を覆っているようにも見え、保育者からの働きかけ次第では、自然の事象(天気・気象)に関心を持たせるという保育面での効果も期待できます。
 園庭では、固定遊具を覆うように多様な樹木が配置され、夏の季節には多くの木陰が出現し、屋外遊びの子どもたちを紫外線から守っています。また、雨水浸透マスも効果的に配置され、駐車場の浸透アスファルトと共に、雨水を地下水脈に戻すような設計になっていて、自然環境の保全や回復、下水道への雨水の流入の軽減を図るよう配慮しています。
 それと、園庭の固定遊具は、EUの安全基準をクリアーし、廃棄時にも余分な廃棄物を出さないよう、コンクリートの基礎工事を必要としない工法で設置されています。
 プールサイドには、ソーラーパネル付き風力発電の照明灯があり、たった1灯ではありますがLEDの電気が点灯する仕組みになっています。風や太陽やエネルギーなどについて、子どもたちが気づいてくれるよう、単なる照明器具ではなく教材としての役割も持たせています。
 夏のプール遊びは子どもたちが大好きな遊びのひとつですが、使用済みのプールの水はそのまま下水に流すことなく、ポンプを効果的に使いながら、職員総出で植木や園庭に散水します。樹木や花壇への水やりのための水道水の節約、打ち水による園内の温度調節、温室効果ガスの削減などをねらいとしていますが、時には、子どもたちにも労作教育の一環としてバケツを持たせて水撒きを行わせます。実際に打ち水を行うと、撒いたそばからそれまで動かなかった周囲の空気が動き出し、風を感じることができます。このような経験を子どもたちに体験させることも大切な保育活動のひとつだと考えています。
 なお、玉川保育園ではクレトロー・ホールなど一部を除き、保育室にはエアコン(冷房)を設置していません。体温調節が未発達な0歳児に対する個別対応は別として、窓の開け閉めや扇風機、打ち水などを効果的に使い、エアコンに過度に頼ることなく、からだが自然と四季に順応するような、強いからだづくりを理想としています。
 椅子や机、三輪車や積み木に至るまで、初期の購入費は高くても良いものを揃えて大切に扱い、壊れたときにも修理を施して長く使用することを基本としています。
 保育園での給食は、子どもたちの楽しみのひとつですが、毎日出る生ゴミはバカになりません。玉川保育園では「極力ゴミは出さない」という考えから、調理室から出る生ゴミも微生物の力を利用した「生ゴミ処理機」で処理し、コンポストなどを併用して、土壌改良剤などに変えています。生ゴミ処理機による環境へのメリットとしては、ゴミ袋に使われる石油資源の節約、運搬の際のガソリンの節約、焼却炉での焼却効率の向上などが考えられます。
 
子どもたちに地球環境を意識させる
 保育計画に基づき多彩な保育活動を展開しますが、特に以下の5点については「環境教育」の視点を意識して活動展開し、子どもたちに多くの有意義な体験をさせ、地球環境について関心を持たせたいと思います。

(1)礼拝や聖話を通して、他に親切で素直に感謝できる心を育てる。
(2)豊かな四季の移り変わりを肌で感じ、動植物の飼育栽培などを行うことにより、自然の不思議さや生命の大切さを理解させる。
(3)子どもの持つ興味や関心を大切にし、自主的・自発的に遊びや仕事を行うよう促し、思考力の芽生えを培う。
(4)保育園での集団生活を通して、自主・協調などの社会的態度と、道徳性の芽生えを育む。
(5)行事を大切にし行事に参加することにより、家庭や地域社会、外国や地球との関わりを有意義に体験させる。

 活動展開に当たってのキーワードとなるもの・・・
 命や全てのものに感謝する心・もったいないと感じる心・昔の人の知恵に学ぶ・自然の不思議さに興味を持つ・自然の再生能力を知る・自然の循環を考える・生物の多様性と種の絶滅を知る・人種や異文化に対する理解を深める・持続可能な社会を考える・日本人として地球人として生きる・

保育者の行動指針
(1)環境に関する法規やその他の要求事項を遵守します。
(2)保育活動を展開する上で、環境への負荷を低減する活動を推進します。
(3)環境目的・目標の設定及び定期的な見直しを行い、内部環境監査などにより、環境マネジメントシステムの継続的改善を推進します。
(4)保育者の環境に対する意識の向上を図り、下記の事項については優先的に活動し、環境維持と汚染の予防に積極的に取り組みます。
    1)子どもたちに対する「環境教育」の実施
    2)保護者に対する「環境教育活動」の啓蒙
    3)ゴミの分別の徹底
    4)省資源・省エネルギーの推進
    5)チーム・マイナス6パーセントへの参加
        ACT1 冷房は28度に設定しよう
        ACT2 蛇口はこまめにしめよう
        ACT3 アイドリングをなくそう
        ACT4 エコ製品を選んで買おう
        ACT5 過剰包装を断ろう
        ACT6 コンセントからこまめに抜こう

 なお、この環境方針は文書化して、全職員に周知させると共に、広く一般にも開示します。




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