広報みしま平成17年7月1日号
昭和57年4月に社会福祉法人栄幸会北上保育園を設立、保育園長となる。平成17年5月、「知徳磨きと共生」を掲げる静岡県保育士会会長に就任した。同会では研修活動を通し、保育所職能集団の資質の向上と保育施設全体のレベルアップを目指す。
 「国の財政改革や制度改正等により、保育園を取り巻く環境にもその影響が押し寄せています。クラス定員等の最低基準も揺らぎつつある状況です。乳幼児期の教育(保育)は学校教育以上に大切。レベル低下にならないよう警鐘を鳴らすと同時に、行政が力を注いでくださるよう働きかけていきたい」と会長就任の豊富を語った。
乳幼児期の教育については、「人格形成が主であり、決して早期教科学習ではありません。児童は個々のペースでゆっくりと段階を追って育てばよいのです。急がさずにゆったり構えて楽しい子育てをしてください。子育ては、保護者の愛が大切。短い時間でも十分なスキンシップとたっぷりの愛、そしてコミュニケーションが大事です。子育ての原点は愛」と強調した。
静岡新聞 夕刊平成20年2月9日(土)付
早期教育効果に疑問 英研究者
【ロンドン8日時事】4歳児にとって英語や算数の授業はストレスが大きく、早期教育は後の成績向上につながらない−。英各紙は8日、ケンブリッジ大学のロビン・アレクサンダー教授らがまとめたこうした調査結果を報じた。調査は、日本やフランスなど22カ国の児童が対象。英国は、多くの西側諸国より1、2歳早く、4歳から公的教育がスタートする。しかし、7歳から始まるスウェーデンやフィンランドと比べても、11歳までの児童の成績は英国が劣るという。
 アレクサンダー教授らは「早期教育が子どもの後の成功にとって有益という仮説は裏付けられなかった」と結論。幼いころから勉強を強制されることで、「学習意欲を失うといったマイナス影響が出る」との指摘もある。
 日本では、名門小学校への入学を目指す「お受験」のため、就学前の4、5歳児に読み書きや計算を教える親が増えている。