廣大寺本堂
廣大寺本堂

廣大寺

廣大寺について

 廣大寺は、山号を赤野山(あけのさん)とし、赤野山廣大寺と呼びます。
赤野山廣大寺は真言宗古義派に属し、高野山金剛峯寺の末寺です。

寺伝によると、開創年代については不詳ですが、阿闍梨胎情(あじゃりたいじょう)が寺を開いたと伝えられています。境内の中央には、樹齢650年を超える榧(かや)の大樹があり、その年代を示し、面影を残しています。
そして、天文15年(1546年)に13世の法印良宥(ほういんりょうゆう)が中興しました。

 現在の本堂は、昭和63年、第36世秀慶和尚の代に再建されました。


  • 門標

  • 門標

  • 参道(正面の樹木が榧の木)

  • 本堂

  • 不動明王

  • 不動明王

赤野観音堂について

 江戸時代より駿河一国三十番札所及び横道(よこどう)十五番札所として知られています。

 この赤野観音堂は、市内では数少ない江戸前期頃の建築様式を示す建物で、市指定有形文化財となっています。木造、茅葺き、寄棟造の平屋建てで、外陣は唐様式の鏡天井で、天井には龍、正面両側の壁面には飛天(天女)の舞う姿が描かれ、鏡天井の周囲は化粧屋根裏になっています。屋根の茅葺きを除き創建時そのままなのでかなり老朽化し、極彩色の絵画も薄れていますが、よくまとまったお堂で、「ぬまづの宝100選」に選ばれています。

 この辺りの地名を阿気野といい、もとは阿気大神が祀られていたと伝えられています。この神社は現存しませんが、その本地と考えられる寺院の観音堂だけが残り、現在は廣大寺が管理しています。
また、この建物には左甚五郎が藁人形に手伝わせて造ったという、わら人形伝説が伝えられています。

 本尊は、十一面観音像(市指定有形文化財)で、頭部から胴心部及び両臂(りょうひ)まで共木から彫りだされた純粋な一木造の像となっています。現在は木肌を現し、天衣にわずかに赤色の顔料が残り、全体的に素朴な作風になっています。 なかでも両耳の内耳を省略し、両肩のあたりに丸ノミのあとを残している作風は、東国に流行した鉈彫(なたぼり)に近いものがあり、本像が小高い丘の上に祭られていることとあわせ、11世紀頃この地で製作された仏像であることを物語っています。

 境内にはカヤの大木(市指定天然記念物)があり、目通りは3.9メートルで樹勢もさかんです。
なお、この近くの川原には八畳石と呼ばれる大きな石があり、石の上で白隠禅師が修行したという言い伝えや、この石から抜け出て洪水を起こしたというほら貝の伝説も伝えられています。


  • 赤野観音堂

  • 外陣

  • 正面

  • 鏡天井

  • かやの木

  • 写真⑥

一年の行事

 1月 1日 赤野観音堂 あるこう会 初詣
 1月28日 廣大寺 初不動星まつり護摩法要 節分会豆まき
 3月17日の前の日曜日 赤野観音堂祭典 御開帳 護摩法要
 4月 8日 廣大寺 お釈迦さん花祭り
 6月15日 廣大寺 弘法大師 誕生会(たんじょうえ)
 7月23日 廣大寺 地蔵菩薩供養祭(子安地蔵)
 8月15日 廣大寺 施餓鬼供養
12月31日 赤野観音堂 除夜の鐘

今年の行事

アクセス

住所
〒410-0308 静岡県沼津市柳沢702
電話番号
055-966-6056
FAX番号
055-966-3323