社会福祉法人望未会

私たちは人類の知的遺産とも言うべき「聖書」に示された、時代・歴史・民族を超えて支持されている普遍的な愛に基づき、保育を実践する。つまり、人間はどのような人(障害あるなしの差、能力の差、男女の差にかかわらず)でも、絶対的に愛され、受け容れられ、支持されうるものである。それらを妨げる権利は、他の誰にも与えられていない。
 したがって私たちは、一人一人が尊ばれ、掛け替えのない者として「その人らしく輝いて」生きる権利を最大限に発揮することの出来る環境づくりと共に、心と心のつながりを第一とした温もりのある全人保育に徹する。
 また、幼子らに与えられている無限の可能性に目を向けて、夢のある、夢を見つめる、前向きで創造的な視野に立った幼子であって欲しいと願い、祈りの心を持って保育に当たる。

選ばれる保育園を目指して

  1. 時代に相応しい保育園づくり  ~  心の教育を考える  ~

    保育園の生活の様々な場面で、また、聖書のお話を通して「感謝の心」「思いやりの心」「命を大切にする心」等を伝えていく。さらに、個々の子どもたちが置かれた環境を考慮し、家庭、地域、また社会との連携をはかりながら、心の発達を見守っていく。
    キリスト教保育を考える研究グループやネットワークを利用し、教材や情報の交換を行う。

  2. 子育て支援機能の強化

       在園児及び地域の子どもたちを育てる保護者に対して、子育てに関する相談が出来る体制と雰囲気を作り、懇談会や面談、子育て広場事業、地域の交流事業、講演会、登校拒否児を抱える家族のカウンセリング、また必要に応じて高齢者をも視野に入れた様々な情報を共有しながらコミュニケーションを計り、子育て支援、福祉全般の支援を行う。

  • ◎子どもに対して

    子どもの健やかな育ちを支援する
    子どもが健康で、安全で情緒の安定した生活が出来る環境を用意し、自己を十分に発揮しながら活動できるようにすることにより、健全な心身の発達をはかる。

  • ◎保護者に対して

    就労と育児の両立を支援する
    家庭や地域社会との連携をはかり、保護者の協力の下に家庭養育の補完を行う。

  • ◎地域の家庭や子育てに対して

    地域の子育て支援をフルサポートする
    子育て支援のために、乳幼児などの保育に関する相談に応じ、社会的役割を果たす。

  • ◎優しさと思いやりのある心の豊かな成長を祈って

    高齢者との触れ合いを生活の中に取り入れる
    日常生活の中で、高齢者との接点を頻繁にし、人の命の大切さに感動する保育をする。

聖書に示された神の愛と奉仕の心に基づく

  • 子どもたち一人一人を大切に、その最善の利益と望ましい未来を第一に考えて保育を実施する。
  • 子育て支援のパートナーとして保護者と連携し協力しながら、専門家として日々研鑽に努め、子育てに関する有用な情報を提供していく。

保育の四本柱と3つの実践

  1. ナンバーワンよりオンリーワンを目指す
    のぞみ保育園では、人を蹴落としてでも上に立とうとする過度の競争意識で自分を見失うことなく、唯一無比である自分らしさの発見やのびのびとした個性の発掘に重点を置く教育を心がける。
  2. DoingよりBeingを目指す
    のぞみ保育園では、現代の風潮である「何を為すか」と言った結果主義、成果主義に振り回されることなく、与えられた命そのものの輝きを失うことなく、表には表れない動機や頑張りに対して、大きな拍手と評価を与える教育を心がける。
  3. 減点法より加点法を目指す
    のぞみ保育園では、子どもたちの日常生活を「あれが出来ない」「これが駄目」と言った具合に否定的に見るのではなく、「あれも出来る」「これも可能だ」との肯定的な見方を第1とする教育を心がける。
  4. 一流保育より3流保育を目指す
    のぞみ保育園では、知的教育偏重よりも、次の3つの流すべきものを子どもたちに伝える。
    1. 汗を流すこと
      理屈や頭で物事を理解するのではなく、身体を動かし額に汗を流し労働の喜びを知る。
    2. 涙を流すこと
      人の痛み、悲しみに共感し、分け隔てする心を捨てて、他者を思いやる心を知る。
    3. 血を流すこと
      血とはボランティアに象徴されるように、他者のために労する心、割く時間、捧げる犠牲、こうした仕える喜びを知る。

全ての子どもは、内に豊かな可能性を秘めている。全人教育の理念の下、掛け替えのない自己を発見し、各人の天分を十分に生かしめる力の基礎を培うこと、即ち光り輝く子どもとして、常に明るく前向きに、創造的に、そして思いやりのある子どもとして生きられるよう育成することが、保育の目標である

目標達成のための基本的指導方針

  1. 「遊びは天性である」と言われるように、のびのびとした雰囲気の中で、遊びを通して好奇心や探求心を養い、逞しいからだと望ましい心の発達を助長する。
  2. 聖書に基づいた聖話や心の話を通して、命に対する関心、また人の語る言葉に傾聴する心、感謝する心、感動する心を育てる。
  3. 豊かな四季の移り変わりを肌で感じ、動植物の飼育栽培等を行うことにより、自然の不思議さ、神秘さ、生命の大切さを、日常生活を通して感じる心を育成する。
  4. 天真爛漫で純真な子どもらしさを大切にしながら、日常生活に必要な基本的態度や習慣、それらを年齢に応じて習得してもらう。
  5. 子どもの持つ興味や関心を大切にし、自主的に、自発的に遊びや仕事を行うように促し、思考力の芽生えを培う。
  6. 保育園での集団生活を通して、自主、強調等の社会的態度と、道徳性の芽生えを育む。
  7. 音楽リズムや絵画制作、劇やコーラス等の様々な表現力を養い、豊かな情操と創造性を育み、発達段階に応じ、正しく豊かな言葉を習得させる。
  8. 行事を大切にし、行事に参加することにより、過程や社会そして地域とのかかわりを有意義に体験させる。
  9. 各自の生活経験に即し、その興味や欲求を生かし、心の総合的な発達を育む。
  10. 保育相談や保育懇談会等により、幼児の特質や育児の在り方等を総合的に開設し、父母への啓蒙を計り、家庭での教育と相まって保育の効果を上げる。